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天気痛と養生

季節の変わり目と天気の変化|体が教えてくれる自然のリズム

季節の移ろいと、体の不調

季節の移ろいは美しいものですが、体にとっては意外と大きなストレスになります。

春や秋の変わり目、梅雨の湿気、冬から春への急な温度差。「なんとなくだるい」「頭が重い」「関節が痛む」「気分が晴れない」──そんな不調が訪れる方も多いのではないでしょうか。

今回は、季節の変化や天気と体調の関係を、西洋医学と東洋医学の両方の視点から紐解き、日々のセルフケアについてもご紹介します。


天気が体に影響する理由:西洋医学からの視点

西洋医学では、天候の変化が自律神経系に影響を与えることが知られています。

低気圧による影響

低気圧になると副交感神経が優位になり、だるさや眠気が出やすくなります。また、うつ傾向やストレスによる症状が増えてくることもあります。

気圧・温度の急激な変動

気圧が急に変動したり、寒暖差が大きくなったりすると、自律神経が乱れ、動悸、頭痛、肩こり、めまい、冷えなどの不調が出ることがあります。

関節痛や古傷の痛み

関節痛や古傷の痛みも、気圧の低下による神経の圧迫や血流の変化で悪化しやすいとされています。

年齢による影響の違い

興味深いことに、若年層では気圧による影響が強く、中年期以降は気温や湿度の影響も加わる傾向があります。これは、自律神経の働きが加齢により変化することと関連していると考えられています。

こうした気象による不調は「気象病(天気痛)」と呼ばれ、近年は天気から痛みを予測できるアプリも登場しています(頭痛ーる、ウェザーニュースなど)。

梅雨時期などは特に、自律神経のバランスを整える生活習慣(十分な睡眠、朝食・日光浴、軽い運動や入浴によるリラックスなど)の重要性が高まります。


季節と五臓六腑のつながり:東洋医学からの視点

東洋医学では、「人は自然の一部」ととらえ、季節ごとのエネルギーの流れ(五行)と臓腑の働きを結びつけて考えます。

季節ごとの特徴

春:肝が揺らぎやすい
イライラ、目の疲れ、筋肉のこわばりが出やすい時期です。気の巡りが滞りやすく、感情の波も大きくなります。

梅雨・夏の前後:心と脾に影響
気持ちの落ち込みや胃腸の弱りが起こりやすくなります。湿気が体内に溜まりやすく、重だるさを感じることも。

季節の変わり目(土用):脾(消化吸収)の乱れ
体が重だるく、気が巡らなくなります。消化機能が弱まり、疲れやすくなります。

秋:肺が影響を受けやすい
乾燥により、呼吸器系のトラブルや皮膚の乾燥、悲しみの感情が出やすくなります。

冬:腎が弱りやすい
冷えや疲労感、腰痛、免疫力の低下などが現れやすい時期です。

特に肝と自律神経は近い働きをもつとされており、「気の滞り」は精神的な不調や身体の痛みにもつながります。


よくある症状:この時期のお悩み例

季節の変わり目には、こんな症状を感じる方が多くいらっしゃいます。

  • 朝起きた時から体がだるい
  • 頭が重く、気分が上がらない
  • 手足が冷えるのに、顔はほてる
  • 肩や腰、関節がズーンと重く痛む
  • 寝つきが悪く、夜中に目が覚めてしまう
  • なんとなく胃腸の調子が悪い
  • やる気が出ない、憂うつな気分になる

これらの症状は、気圧・気温・湿度の変化によって、自律神経や血流、体内の水分バランスが乱れることで起こりやすくなります。


セルフケアのポイント

日常生活でできる、季節の変わり目の養生法をご紹介します。

1. 朝の過ごし方を整える

  • 決まった時間に起きて、朝日を浴びる
  • 朝食をしっかり摂る(特に温かいもの)
  • 軽いストレッチで体を目覚めさせる

2. 体を温める

  • 入浴で体をしっかり温める(ぬるめのお湯にゆっくり浸かる)
  • 首、手首、足首を冷やさない
  • 腹巻きやレッグウォーマーを活用

3. 湿気対策

  • 梅雨時期は特に、除湿を心がける
  • 水分の摂りすぎに注意(冷たい飲み物は控えめに)
  • 適度な運動で汗をかく

4. 睡眠の質を高める

  • 就寝時間を一定にする
  • 寝る前のスマホやパソコンは控える
  • 深呼吸やストレッチでリラックス

5. 食事で体を整える

  • 旬の食材を取り入れる
  • 消化に良いものを選ぶ
  • 冷たいものより温かいものを

鍼灸でできること

鍼灸では、自律神経のバランスを整えて、体を自然なリズムへと導きます。

気圧に敏感な方には

内耳の調整や、肝のはたらきを促すアプローチを行います(耳門、肝兪、太衝など)。めまいや頭痛、イライラなどの症状に効果的です。

関節の痛みが強い方には

湿の停滞(痰湿)を動かす施術を行います(陰陵泉、腎兪、水道など)。体に溜まった余分な水分を巡らせ、重だるさや関節痛を和らげます。

冷えや自律神経の乱れには

陽気の巡りを高める施術が効果的です(関元、足三里、太谿など)。体を内側から温め、自律神経を整えていきます。

その方の体質や生活習慣に合わせた、やさしい施術を心がけています。


おわりに

季節の変わり目に不調が出るのは、体が「変化」に敏感に反応している証です。

つらい時期も、体調の変化に気付いて、こまめに整えてあげることで、軽やかに過ごすことができます。

鍼灸サロンBIOでは、あなたの「今の体」と丁寧に向き合いながら、自然なリズムを取り戻すお手伝いをしています。

気になる不調がありましたら、どうぞお気軽にご相談くださいね。

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